私はカナダに来ている。

 
私はカナダに来ている。
 
 
交換留学。今時珍しくもなんともない。
 
 
 
 
 
それでも私にとっては特別な日々になるに違いない。
 
 
 
 
 
 
私はこれまでずっと日本で育ってきた。たまたま勉強することは好きで、英語もその一つとして得意だったけど、外国への興味に結びつくことはしばらくなかった。国際交流のさわりのような機会は小中学校でもたまにはあったけど、生産性が感じられなかったし意義がわからなかった。
 
 
 
そういう姿勢が180度変わったのは高校の時。入ってみるとたまたま国際交流がとても盛んだった。毎年やってくる交換留学生、高校生による国際会議では環境問題や貧困問題をテーマに世界各国の高校生が真剣トーク、様々な外国への短期派遣プログラム。
 
 
一気に魅了された。
 
 
 
問題が世界規模で複雑に絡み合う今、日本の外にある多様な世界を理解しあうことはただの趣味などではなくて、問題解決のための必要条件だってことがひしひしと伝わってきた。
 
 
 
 
 
高校のときは正直これらの活動に積極的に参加できた方ではなかった。海外への派遣も行きたかったが行けなかった。でも、私の心にしっかり種が蒔かれた。高校で何もできなかった分、大学では絶対に外国に出ようと思った。それも、ただ観光するだけでなくより長くいてより深く学べるような機会、例えば留学、に行こうと決めた。
 
 
 
 
 
そして今、ここ、カナダにきている。
 
 
 
 
 
留学は、自分にとって、念願であると同時に、いろんな物事のスタートだと思っている。なぜならこれは必要なステップの一つでしかないから。ここで何をするか、何を思うか。留学経験を踏まえて帰ってからどんな道に進むか。私にはまだまだしなければならないことが待っている。
 
 
 
それが、楽しみでならない。